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Happy Unbirthday Songs

hokkaido→tokyo/tsukuba→moscow

ふしぎなお土産の国 вернисаж(ヴェルニサーシュ)

昨日、私は吹雪に絶望していた。

3月上旬に入ってから、比較的穏やかな天気が続き、雪の下に隠れていた地面が顔をのぞかせていたので、私は希望に満ち溢れていたのだった。「よっしゃ春来るぜ!」と。その矢先の吹雪だった。

友人と「3月を送る会」という名目でランチに行ったのだが、春の芽吹きを感じられるであろうという期待とは裏腹に、外は銀世界だった。マグカップを持って、「…とりあえず、カンパーイ!」としようとしたそのとき、手元はぐらつき、紅茶はテーブルの上にこぼれてしまった。

帰り道、私たちはもう自棄になって、吉幾三ふうに、「太陽もねえ、春もねえ、気温もプラスに上がらねえ、俺らこんなとこいやだ~」と歌い、雪の中をかき分けていった。

 

* * *

 

…それはもうともかくとして、今日は見違えるような良いお天気だった。私はうれしくなって外に出かけることにした。行先は、измайлово(イズマイロヴォ)。モスクワ北東の郊外に位置する。「お土産屋さんがたくさんある」という情報だけを得て、とりあえず現地行けばなんとかなるだろといういつものノリで、私はメトロに乗り込んだ。

 

1時間ほど電車に揺られ、партизанская(パルチザンスカヤ)駅で降りてしばらく歩くと、なんともカオスな光景が目の前に飛び込んできた。

 

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ロシア正教クレムリンのような建物と、風車と、その奥の高層ビルと、工場の煙突と…。

そう、ここがизмайлово地区の中心で観光スポットでもある、「вернисаж(ヴェルニサーシュ)」の入り口だ。

 

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道の端では、おばちゃんたちがいろんなものを立って売っている。木の細工、スカーフ、お皿、バッジ・・・。モスクワでは地下歩行空間や地下鉄の側で、花や服を売っているおばちゃんたちをよく見かける。

 

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私もおばちゃんに勧められるまま、первое апреля(4月1日!)と書かれたバッジを購入。

 

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▲150ルーブル、約300円。ウクライナの都市、オデッサのものらしい。おばちゃんご自慢の自分のコレクションの一つ。おばちゃんはこの後、私と一緒に写真を撮ってくれた。

 

ゲートをくぐると、観光客向けのお土産物屋さんが軒を連ねる。マトリョーシカ、毛皮の帽子、スターリンやレーニンのグッズ…。

でも。でも。本当に面白い場所は、このまた更に奥にあるのだった。

しばらく歩くと、客引きの人は少しずつ減ってきて、地元の人が多く訪れる場所でもあるんだということが少しずつわかってきた。

 

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▲СССР(ソビエト連邦)のジャンパーでキメたおじさん。みんな何に集まってるのかな

 

個性豊かなお店が並ぶ。

 

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ソ連時代のポスターを集めたお店。屋根からもぶら下げていてかっこいい。たくさんのお店の中でも特に雰囲気がある。

 

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▲切手に夢中な人って、世界中にいるのだな

 

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▲焼き物。

 

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▲おじさんたくさん

 

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▲まいどあり!

 

普段過ごしていたモスクワの中心部とは違って、空気がツンツンしていない。それは、年齢層が高め、ということもあるかもしれないけれど、とくに役に立つわけではないけど、魅力的なもの…昔の個人の手紙とか、電話機、バラバラになった人形(ちょっと怖い)、そういったものを愛でる人たちの姿が、なんだかかわいらしかったのである。

あるお店のおばあちゃんは、夏用の水着を「質が良いのよ~」と勧めてくれた。「いや、春すらも来てないよ…」というと、「もうすぐよ!夏だっていつかくる!」と笑っていた。

 

そんなこんなで、とっても楽しい вернисаж(ヴェルニサーシュ)なのだった。

カフェでブリヌイ(クレープ)をほう張り、私はうきうきと家に帰った。

 

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