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Happy Unbirthday Songs

hokkaido→tokyo/tsukuba→moscow

ロシアでの「日常」

9月17日(土)

 

 今日は土曜日で大学は休み。午前中、ほぼ2週間ぶりに日本のニュースを詳しく読んでみて、気分が暗くなる。

 辺野古移設問題をめぐる国と県の間で起きた訴訟の判決は、完全に国の見解を踏襲するものに過ぎなかった。そして民進党の代表が蓮舫氏になっていることも私は知らなかったのだけれど、彼女の国籍問題をめぐって、あまりにもひどいバッシングが起こっていることに驚いた。

 国籍を変えた人、2つの国籍を持っている人、国籍が無い人は、世界中にたくさんいる。「日本人とは『純粋な』日本国籍を持つ人びとだ』みたいな幻想を必死で追い求めて、自分とは違う人びとを徹底的に排斥しようとする意見に接すると、この人たちはいったい人間の何を見ているんだろう、と暗澹とした気持ちになる。

 私が生きているのはこういう国なんだ、という事実を、この数年間、何度も自分に言い聞かせているような気がする。

 

   *    *    *

 

 気分が悪くなったので、お昼から外出。39番のトラムに乗って、巨大ショッピングモール「ガガーリンスキー」へ。数日前、買ったばかりのスマホを壊したので、今日こそは新しいものを手に入れに来たのだ。

 ロシアの大手携帯電話会社、MTCに行き、ショーウインドーをしばらく眺めていると、ガタイの良い中国系の店員さんが「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。

「高くなくて、電話ができて、あとwifiがあればネットも使えるスマホが欲しいです。SIMカードはもう持ってます」と言うと、ショーウィンドーの中から、二番目に安い中国製のスマホを触らせてくれた。「これにします」と伝えると、ケースや画面保護シートもつけてくれて、お値段5536ルーブル(約8636円)ほど。

 

 つたないロシア語ではあったけれど、1人でスマホを買えたことがうれしかった。しかし店を後にしてから、さっそくスマホの画面を開いてみると、「SIMカードが入っていません」という表示が出る。もともと私が持っていたSIMはさっき本体に挿入したのに、なんで・・・?と思い、再びMTCにバック。先ほどの中国系の店員さんは接客中で、今度は白系ロシア人のおじさんが登場した。顔がやや疲れていて、とっても煙草くさかったけれど、目が合ったその一瞬、「あ、この人なら頼れる!」という勘が働き、私は先ほどの疑問を投げかけてみることにした。

 おじさんが私のロシア語を何とか汲み取ってくれて、そして私に何度も何度も、ゆーっくりゆーっくり説明してくれた結果によると、どうやらこのスマホでインターネットも使えるようになるには第2のSIMカードが必要らしく、それが挿入されていないので先ほどのような表示が出るということだった。第2のSIMカードを買うかどうかは一旦保留にして、とりあえずおじさんにお礼を言って、私はすっきりして店を出た。ありがとうMTC。みんなだいすきMTC。

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 その後ロシアの格安服屋、KIABIでパジャマを購入(もちろん大人用コーナーに私が着れるサイズは無く、子供コーナーでお世話になった)。たったの350ルーブル(約550円)。土曜日の午後、店内は親子連れでごった返していた。

 巨大スーパー・アシャーンにも寄り、食料品を購入、会計後にベンチに座ってキャラメル味のアイスクリームを食べながら、ああやっと、「ロシア」が日常化してきたのかなあと、一息ついた気がした。隣に座っている親子も、私と同じくぺろぺろアイスをなめているし、前を通りがかった姉妹は風船の取り合いっこをして、お父さんに怒られている。彼らの姿をぼうっと眺めてから、アイスの棒をなめきって、私はガガーリンスキーを後にしてトラムに向かった。

 

 スマホ買って、服買って、スーパー寄って、ごはんつくって、食べている。わからないことがあってもなくても、とにかくロシア語を話したくて、いろんなロシア人に話しかけている。こういうのが日常ってことなのかしらん。

 

f:id:rikkabuko:20160918171757j:plain(上)今日のトラムでの1枚。まさしく「膝を突き合わせて」語らっている。